2022.12.20
PressRelease
シリーズA・1.9億円の資金調達について、出資VCとCEOによる対談を実施しました
SALESCORE株式会社(以下、弊社)は、2022年6月に株式会社サイバーエージェント・キャピタルとB Dash Ventures株式会社など全3社からシリーズAラウンドとして合計1.9億円の資金調達を実施しました。
今回の資金調達に参加いただいた、株式会社サイバーエージェント・キャピタルの北尾様とB Dash Ventures株式会社の山崎様のお二人に、出資に至った背景や期待していることについて、弊社代表の中内がインタビューを行いました。
中内:本日はよろしくお願いします。改めてになるのですが、お二人と初めてお会いした時の印象をお聞きしてもよいですか?
北尾:僕と中内さんは大学生時代から顔見知りなので、どこが初めてなのか記憶があいまいなのですが(笑)。起業を目指す学生のコミュニティにお互い所属していて、共通の知人から優秀だとよく話を聞いていました。本格的にやり取りをするようになったのは、中内さんが起業をしてからですね。当時は個人の成長を促すコーチング関連のサービスを検討されていたんですよね。もともとはそこまで詳しくない領域にも関わらず、SNSなどで情報収集をしたり、コーチングのプロの方に会ったりしながら解像度を上げて、事業化までもっていく姿が記憶に残っています。難易度が高かったり、人がめんどくさいと感じる様なことであっても、淡々と取り組むところがすごいと思いました。
山崎:今回お話をお聞きする一年ほど前に代表の渡辺がお会いしており、事業内容や今後の展望を伺って関心を持っていたため、今回の投資面談もスムーズに進みました。特に、昨年何件かSaaSに投資した流れもあり、セールス活動におけるペインを強く感じていて、オフィシャルな面談だけでは時間が足りなくて、同日の夕方に渋谷のホテルのラウンジで追加で話をしました。僕たちが投資したいと思う事業をやっているというのはもちろんですが、中内さん個人の優秀さや人の良さが印象に残っています。
中内:お二人にそんな風に見られていたとは知らなかったので、なんだか恥ずかしいですね(笑)今回の出資を決めてくださった理由を教えてもらえますか?
北尾:僕たちは追加出資という形になるのですが、事業の成長性という点が非常に大きいです。前回の出資の後に、他の投資先にSALESCOREの組織変革プログラムを提供してもらったのですが、組織が見違えるように変化したのを見て、多くの企業の売り上げに貢献できるサービスを提供している会社だということを確信しました。
あとは、素直に相談したり意見をぶつけてくれることも、より大きな成長をしてくれそうという期待感につながりました。仕事柄、多くのスタートアップを見ているのですが、相談をしないで落とし穴に落ちてしまうケースが非常に多いと感じています。その点、中内さんはじめSALESCORE社のボードメンバーの皆さんは、使えるものは何でも使おうとしている姿勢を感じます。なので、この先のさらなる成長が非常に楽しみです。
山崎:僕たちも企業としての成長可能性という点が非常に大きいです。海外の事例をみると、SFAをさらに使いこなすためのセールスイネーブルメントツールやサービスの浸透率が非常に高くなっています。例えばセールスフォースの日本法人の2022年1月期決算では売上が約1,500億円あり、セールスイネーブルメント市場全体の規模や成長可能性は大変大きいと考えています。日本においてセールスフォースに記録したデータを活用し、売上に繋げている、と言える企業はまだまだ多くないと考えています。そのため、セールスフォースの活用から売上への転換まで支援するSALSECORE社のビジネスには非常に魅力を感じました。
また、SaaS事業だけでなく営業組織に対するコンサルティングを行っている点も、魅力を感じたポイントです。背景として、弊社がSaaS企業への投資を行ってきた中で、導入から効果を感じるまでに時間がかかるという感想を持っています。その点、SALESCORE社のコンサルティングとSaaSの提供を組み合わせたシナジーをお客様に提供できるため、お客様により納得してもらいやすいサービスを提供していると確信しました。
中内:率直な評価をいただけてすごく嬉しいです。少し話を広げるのですが、弊社がサービスを提供しているセールスイネーブルメントという市場について、お二人はどのように見られていますか?
山崎:僕らは投資判断にあたって市場規模や成長性を重視しており、日本のセールスイネーブルメントという市場は非常にポジティブな印象を持っています。
2021年にマッキンゼー社が出したレポートによると、日本の労働生産性は米国の生産性に比べると1/2程度、G7で最下位です。その要因がどこにあるかと考えたときに、一つの仮説としてソフトウェア投資、特にセールスのデータ管理に関する各種ツールの利用率の差が歴然としていることが挙げられます。アメリカのある調査では、CRMツールを導入しているかというアンケートに対し74%の企業がYESと回答しています。さらに、社員数11名以上の企業では91%がYESと回答したという結果が出ています。同時期の日本の調査では28%にすぎないため、この差はかなり大きいと言えると思っています。
日本の、特に大企業に目を向けると、既存のワークフローを正として、ソフトウェアのカスタマイズを無理やり行った結果、効率が悪くなっているケースが少なくありません。これは裏を返すと、営業組織の改革とツールの正しい利用による生産性向上が、今後盛んになると考えています。
北尾:前提として、企業のDXを推進する動きは引き続き加速していくと考えています。営業管理の領域においても例外ではなく、生産性を高めたいという企業はB2Bを中心に非常に多いと考えています。さらに、効率化でセールスイネーブルメントを実現しようとする製品は世の中にありますが、文化の変革そのものにコミットするという本質的な価値を提供する企業はかなり稀なので、市場のなかでも一定のポジションを確保しながら、中長期の成長が期待できると確信しています。
また、海外に目を向けるとセールスフォースの入力効率化や、営業メンバー個人の成績管理、スキル提供をする企業は多く、セールスフォース周辺企業としてユニコーンになっている企業もあるので、そういった点からも市場拡大に期待しています。
中内:多くの企業を見ているお二人から、こういった話を聞けるのは非常にありがたいです。ちなみに、弊社のカルチャーについて、何か印象はありますか?
山崎:経営メンバーがフラットに議論し、率直に意見を言い合える関係性を構築できていることに非常にポジティブな印象を持ちました。今後は一人一人が工夫して生産性を高められる強いチームになるのかな、という印象を持っています。
北尾:ボードメンバーが、やるべきことと解決までの道筋をクリアにもっていますよね。中内さんの特性でもある、手間がかかることであっても、正しいと思うことを徹底的にできるカルチャーへの共感が高い点が非常に強みだと思っています。
あとは、言語化の必要性を理解して、得意なメンバーが多い印象です。会社全体が伸びていることも影響していると思うのですが、成長・成功を喜びつつ、ワクワクしながら働いている印象を持っています。目線を高く持とうとしている姿勢も特徴的で、その高さが創業当時よりもより高く・クリアになっている印象を受けています。
中内:外からの見え方が聞けて興味深いです。最後に、弊社に対して期待していることを教えてください。
山崎:ボードメンバーへの期待になるのですが、ビジョンを示して経営をしてほしいと考えています。一般論として、成長率は年々低下するので、スタートアップの成長率におけるベンチマークとされるT2D3の成長には大いに「工夫」が必要とされています。「普通」の企業との成長差分を生み出すための、メンバー一人一人の「工夫」に期待しています。
足元の数字にコミットするという前提は崩さずに、長期的な成長に必要なことや、より多くの顧客にサービスを提供するために必要なことなどを、投資家である我々と一緒に考えてほしいと思っています。
北尾:日本の生産性には多くの課題が潜んでいると捉えています。そこに一石を投じるには一定の企業規模が必要ですが、SALESCOREはそんな高い目線を掲げて、本気でそれを実現できる企業だと信じています。引き続き、非連続な高い成長を続けていって欲しいと思っています。
中内:本日はありがとうございました。改めてお二人からの弊社への評価や期待値を知れて、嬉しかったです。
SALESCOREでは、引き続き株主の皆様のご期待に応えるのは勿論のこと、日本が営業水準の高い国になれるよう、日々精進して参ります。
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